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ブログブログ

三振前のバカ当たり

2014.04.25

プロ野球の開幕に遅れること1ヶ月,私が参加している草野球チームは,この前の日曜日に開幕戦を迎えました。

開幕戦は,現役高校生と大学生の活躍により,見事2対0で勝利を収めることができました。

なんだかいけそうな気がします。

 

ところで,私が参加しているチームは河川敷にあるグラウンドで試合をすることが多いのですが,散歩やランニングを楽しむ人,のんびり野球を観戦している人など様々な方がいます。そのため,ファールボールが飛んだ際などには,グラウンドに「あぶなーい!!」との声が飛び交うことがあります。

 

では,バッターが打ったボールが観戦者に当たってしまった場合,法律的にはどのような責任が考えられるのでしょうか。(*主催者や指導者のいない草野球の試合を前提にします)

 

1 選手の責任

野球場において,ルールを守って行われている限り,「スポーツに内在することが予見されている危険は『許された危険』である」とか,「正当行為である」等の理由により,選手が法的責任を問われることは少ないかと思います。

特に,野球については,想定外のところに打球が飛ぶスポーツであり,内在的危険を考えるにあたっては,そのような事情も考慮されるでしょう。

もっとも,ルールに反し,周囲の状況を確認せずにプレーした場合には,野球場以外の場所でのケースはもちろんのこと,たとえ野球場でプレーしていたとしても,選手にも不法行為責任が問われることになります(民法709条等)。

 

2 球場所有者の責任

 野球場が「通常有すべき安全性」を欠いている場合,球場の管理者ないし所有者に法的責任が生じます(民法717条1項,国家賠償法2条1項等)。

 この「通常有すべき安全性」は,当該施設の構造や用法,場所的環境や利用状況等,諸般の事情を総合考慮して個別具体的に判断されると解されるので,軟式野球だけに使用される球場と,硬式野球にも使用される球場では,必要とされる設備にも当然差が生じることになるでしょう。

 

3 観戦者側の事情

 厳しいようですが,打球が当たってしまった観戦者にも「注意義務」があり,注意を怠った程度によっては損害額が減殺されることがあります(民法722条等)。

 危険性が内在するスポーツを観戦するには,相応の注意が要求されているのです。

 

4 おわりに

 法律的に考えると,スポーツをする側にも,スポーツを見る側にも,施設の管理者や所有者にも「事故が発生しないよう注意すること」が求められており,この側面だけを強調するとスポーツを純粋に楽しめなくなってしまうようにも思えます。

 いろいろと考えてきましたが,結局は,「スポーツはルールを守って楽しむべき」という,当然の話になってしまったようです。

 

 今年は優勝できますように。