婚姻をした場合の法的効果としては,同居・協力・扶助義務(民法752条),婚姻費用の分担義務(民法760条),日常家事債務の連帯責任(民法761条),貞操義務(民法770条1項1号),相続権(民法890条),氏の共通(民法750条)等があります。
このうち強制執行可能な義務としては婚姻費用の分担義務があります。配偶者が収入があるにもかかわらず生活費を支払わない場合には,家庭裁判所に婚姻費用の分担を求める審判を申立てることができます。特に,婚姻費用の支払を受けないと生活が困窮してしまう緊急の場合には,審判前の保全処分により早急に暫定的な支払命令を受けることができます。
離婚をした場合には,前述の同居・協力・扶助義務,婚姻費用の分担義務などの婚姻をしたことによって生じた権利義務関係は,将来に向かって消滅します。その際,夫婦の一方から他方に対して,財産分与(民法768条)や離婚慰謝料(民法709条・710条)が請求できる場合があり,この財産上の給付を離婚給付といいます。
財産分与は,夫婦財産の清算をするために行われるのが一般ですが(清算的財産分与),離婚後の生活保障という見地から定期金形式での支払を認める場合もあります(扶養的財産分与)
離婚慰謝料には,理論的には離婚の原因となった不法行為による慰謝料(離婚原因慰謝料)と離婚そのものによる慰謝料(離婚自体慰謝料)に分けられると考えられていますが,明確に区別して取り扱わない場合もあれば,離婚自体慰謝料を財産分与に含めて考える場合もあります。
また,夫婦間に子がいる場合は,離婚するときに父母の一方を親権者と定める必要があります。さらに子の監護についての必要な事項を定めることができ,その中で養育費は重要な要素となります。
