債務整理・過払い金返還請求

7.ヤミ金等に注意

(1) 無登録業者(ヤミ金業者)等に注意

貸金業を営むには貸金業登録をすることが必要であり,無登録で貸金業を営むことは犯罪行為となります。

残念ながら現実には無登録業者が多く存在しており,多重債務者が知らずに借りてしまうケースがあります。

しかし,一度借入をしてしまうと法外な金利を要求し,要求に応じないと脅したり嫌がらせをしたりするので,債務者はヤミ金業者の対処に相当苦労することになります。

無登録業者の営業方法としては,チラシ,看板,路上でのプラカード,サンドイッチマン(広告看板で体をはさんで歩く広告屋)が多いので,そのような宣伝を見て借りないように注意して下さい。

なお,登録業者かどうかは,金融庁の登録貸金業者情報検索サービスで調べることができます。

貸金業者の種類

  法律上の支払義務
登録業者 財務局
登録業者
利息制限法引き直し残高については支払義務がある
都道府県
登録業者

出資法の上限金利を超えた貸付を行っている業者もあり,その業者に対しては支払義務はない。

出資法に違反していなければ利息制限法引き直し残高については支払義務がある

無登録業者 支払義務はない
もともと違法であることを認識して営業しているので暴力的取立を行うところが多い

(2) 「債務の一本化」詐欺・「貸します」詐欺に注意

最近,多重債務者を対象に債務の一本化を宣伝文句にする業者が見受けられます。

しかし,そのような業者の中には,債務の一本化をするための手続と称して,別の貸金業者から資金を借りてその金を一時的に預けるように指示し,現金を宅急便や現金書留で指定の場所に送らせた後,逃げてしまう悪質な業者があります。

そもそも多重債務状態の解消には支払債務の減額以外の方法はなく,それを適切に行えるのは法律行為を行うことができる弁護士などの法律家に限られます。

債務の一本化などの宣伝文句に騙されず,まずは弁護士に相談されることをおすすめします。

(3) 「クレジットカードで現金化」を宣伝文句とする買取屋に注意

「クレジットカードで現金化」を宣伝する買取屋も少なくありません。

買取屋は,お金に困っている多重債務者に対し,持っているクレジットカードで物品を買わせ,それらを安い金額で買い取ります。

この方法で,多重債務者はある程度の現金を手にすることができますが,逆に返済すべき負債は増えてしまい,多重債務状態の解消どころではなくなってしまいます。しかも,返済できる能力がないにもかかわらず物品を購入することは詐欺行為とも言え,さらに,その物品を低価格で処分することは悪質な財産処分行為として免責不許可事由に該当し,その後の債務整理が難しくなります。

「クレジットカードで現金化」の宣伝文句にそそのかされて違法行為を行うことがないように注意して下さい。

(4) 整理屋・紹介屋提携弁護士・司法書士に注意

債務整理を扱っている弁護士や司法書士の多くは多重債務者の救済のために熱心に活動していますが,残念ながら多重債務者を食い物にする整理屋・紹介屋提携弁護士・司法書士が存在し,重大な問題となっています。

整理屋・紹介屋提携弁護士・司法書士については様々な手口が存在しますが,典型的なものとしては以下の通りです。

整理屋・紹介屋は,公衆電話の広告,新聞広告やNPOなど公益的な団体の名称で多重債務者に対する融資や債務整理の勧誘をし,債務者の融資の申し込みに対しては適当な理由をつけて拒絶した上で,知り合いの弁護士または司法書士を紹介します。債務者が紹介された法律事務所または司法書士事務所を訪ねると,専ら事務職員が応対し,事情聴取の上受任契約書を作成させられ,指定された口座に送金を指示されます。債務者は,指定された口座に報酬を支払い続けますが,利息制限法による引き直し計算をしないで過大な和解金で和解をさせられたり,本来破産をすべき事案であるにもかかわらず弁護士代理による申立てを回避するために無理な任意整理や個人再生の申立てをさせられたりします。

実際に資格を有している弁護士や司法書士が関与しているだけに,一般の方にとっては区別が難しいところですが,以下の点に注意して依頼するとよいでしょう。

(1)債権者・貸金業者など無資格者からの弁護士・司法書士紹介は論外です。絶対に依頼しないようにしましょう。もちろん無資格者が行う債務整理の勧誘に乗ってもいけません。

(2)初回から弁護士・司法書士が一切出てこないかまたは挨拶をする程度で,専ら事務職員が終始対応し,弁護士・司法書士本人による債務整理の方針についての説明が全くなされないような場合は,最も重大な決定事項である債務整理の方針決定が適切にされているとは言えないので,依頼するのはやめましょう。

(3)債務整理の方針について説明があった場合でも,その手続を選択すべき理由について納得いくまで質問して下さい。強引に特定の債務整理手続を選択させようとしたり,納得のいく説明がされなかった場合には依頼するのはやめましょう。

(4)委任契約書の内容(特に報酬の内容)をよく確認して下さい。また,司法書士に依頼する場合は,どこまで司法書士にやってもらえて,何を自分でやらなければならないのかを確認して下さい。

(5)任意整理の場合には,利息制限法による引き直し計算を行っているか,利息制限法引き直し計算後の残高についての説明があるか確認して下さい。

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