メニューを開く  メニューを閉じる
2017/03/01 日比谷ステーション法律事務所の弁護士名を騙った詐欺にご注意ください
Google+
ブログブログ

サクランボ狩り

2014.06.02

 サクランボは好きですか?

 僕は大好きです。サクランボを飽きるまで食べるのが、僕の夢です。

 関東近郊では、そんな夢を叶えてくれる「サクランボ狩り」のシーズンが到来したようです。

 サクランボの品種と言えば「佐藤錦」位しか知らなかったのですが、調べてみると、サクランボにも実にたくさんの品種があるようです。

 

種苗法における育成者権

 ところで、サクランボなどの植物の新品種を育成した人には、法律上どのような保護が与えられているのでしょうか。

 この点、新品種を育成した者又はその承継人は、当該品種について品種登録を受けることにより、登録品種の種苗や収穫物等を独占的に利用することができます(育成者権)。

 そして、育成者権を持つ者(育成者権者)以外の人は、原則として、育成者権者の許諾を得なければ、登録品種を生産したり、譲渡したりできません。

 この育成者権の効果として、育成者権者は、育成者権を侵害した人に対し、民事上の差止請求、損害賠償請求、信用回復措置の請求ができます。

 他方、故意に育成者権を侵害した人に対しては、刑事罰が科されることがあります。

 

お土産のサクランボ

 では、サクランボ狩りに行った際に、友達へのお土産として登録品種を買ってきた場合、何か問題は生じるのでしょうか?

 そもそも、お土産を販売した育成者権者は,通常,その登録品種が第三者に譲渡されることも許諾していると考えられるので,育成者権を侵害することはないでしょう。

 また,育成者権は、育成者権者に対して登録品種を「業として」利用することの独占権を与えたものですので、個人的なお土産として譲渡することは育成者権を侵害しないものと考えられます。

 さらに、登録品種等の種苗、収穫物又は加工品が育成者権者の意思に基づいて譲渡された場合、育成者権の効力は、その譲渡された種苗、収穫物又は加工品の利用には及びません(権利の消尽)。

 したがって、サクランボ狩りに行った際、登録品種をお土産として購入し、これを友達に配ったりすることは、通常問題ありません。

 もっとも、育成者権者等から種苗や収穫物を購入した場合であっても、登録品種の種苗を生産するには、育成者権者等の許諾を得る必要があります。

 よって、お土産に買ったサクランボの種から登録品種のサクランボを育て、これを友達に売ったりすると、育成者権の侵害に問われる可能性があります。

 ただし、サクランボは、一般的に「接ぎ木」によって育成されるようであり、種からサクランボを育てることは非常に難しいようです。

 そうすると、「子供がお土産に買ってきたサクランボの種を庭に捨て,そこからできたサクランボを友達に売ったところ,種苗法違反に問われた」というケースなどは、実際には起こらなそうです。