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万引き女性、保安員にかみついて逮捕~事後強盗罪で窃盗から強盗へ格上げ~

2014.03.30

万引き女性、保安員にかみついて逮捕

今日の「YOMIURI ONLINE」でこんな記事を見付けました。

山口県警下関署は28日、下関市熊野町、無職女(57)を事後強盗容疑で現行犯逮捕した。 発表によると、女は同日午後8時半頃、同市内のスーパーで、食料品など53点(計2万2068円)を盗んで逃げようとした際、保安員の男性(48)の左手にかみついた疑い。容疑を否認しているという。

食料品類を53点も盗むのは万引きとしてはかなり大胆な部類に属するなあと感じました。

隠す場所にも困る気がしますし、もはや「こっそり盗む」というレベルではないですよね。

事後強盗罪とは?

 事件の感想はさておき、逮捕された女性の犯罪の法的責任について少し触れておきたいと思います。

女性は「事後強盗罪」という罪の容疑で逮捕されていますが、この「事後強盗罪」とはどのような犯罪でしょうか?

刑法第238条は、次のように事後強盗罪について定めています。

「窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。」

法律の条文通りですが、窃盗犯人が盗んだ品物を取り返されるのを防ぐ目的や逮捕されるのを逃れる目的などで暴力を振るったりした場合に事後強盗罪が成立します。

お店で万引きをして走って逃げる途中、追いかけてきた店員さんを突き飛ばすような行為も、突き飛ばす力の程度にもよりますが事後強盗罪となります。

 事後強盗罪の刑の重さは・・・?

 事後強盗罪は「強盗罪として論ずる」と定められていますので、強盗罪と同じ刑の重さ、つまり「5年以上の有期懲役」(5年以上20年以下の懲役に処せられることになります。

ちなみに窃盗罪の刑の重さは「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」(懲役に限っていえば1月以上10年以下の懲役)ですから、事後強盗罪の刑の重さは窃盗罪に比べて相当重いことが分かるかと思います。

盗みがばれた時点でおとなしく捕まれば窃盗罪、取り返しを防ぐ目的や逃げる目的で暴力を振るえば一気に強盗に格上げ(量刑の重さの点で)です。

窃盗もやってはいけない行為であることは言うまでもありませんが、窃盗の上暴力を振るうようなことは絶対に避けなければならないことであることを強く申し上げておきたいと思います。